チベット密教の法具《ドージェ》
《ドージェ(Dorje)》とは、チベット密教で用いられる法具の名称のことで、チベット語では《ドルジェ》とも呼ばれるが、古代インドの標準的な文章語であるサンスクリット語では、《ヴァジュラ(Vajra)》と呼ばれている。
《ドージェ》は、“天空の良い力を取り込み”、“煩悩を打ち砕き”、“持つ人を護る”と言い伝えられ、古来より大切な法具として用いられてきた。
もともとは、古代インドの神話に登場する、インドラ神が下す雷電や、その雷電を象徴する武器のこととされ、それがチベット仏教の全宗派にわたり、さらに日本の仏教の一部宗派の法具として用いられるようになった。欧米では《サンダーボルト》などとも呼ばれ、日本では《ドルジェ》または、《金剛杵(こんごうしょ)》と呼ばれている。
基本的には中央に緻密な細工が入り、両端の尖った部分は槍の刃とされている。また、刃の数によって名称が異なり、刃が1本=独鈷杵(どっこしょ)、刃が3本=三鈷杵(さんこしょ)、刃が5本=五鈷杵(ごこしょ)などと呼ばれ、その他にも様々な種類が存在する。
古くは、有名な「空海」の肖像画にも描かれている。また、お寺の入り口でよく見かける「金剛力士像」の手に握られているのも《ドージェ》だ。じつは「金剛力士像」とは、サンスクリット語で「ヴァジュラを持つ者(ヴァジュラ ダラ)」という意味。《ドージェ》は、チベット密教を国教とする唯一の国家「ブータン王国」の国章にも描かれている。
古代インド神話、チベット仏教の全宗派、日本の仏教の一部宗派において、古より消えることなく大切に守られ、崇敬されてきた法具こそ、《ドージェ》なのだ。
『ZOCALO:ソカロ』では、この《ドージェ》を用いた多彩なジュエリーが展開されている。
《ドージェ》を冠したジュエリーにも《バード・ドージェ》や《チベタン・ドラゴン・ドージェ》、《クラウン・ドージェ》に《ダブル・ドージェ》など、さまざまなデザインが存在する。
また、リングはもちろん、ペンダントにブレス、ピアスにウォレットチェーンなど、ジュエリーのカテゴリーも実に幅広く、サイズのバリエーションを含めると、膨大な数のコレクションとなる。
きっと自分に最適なお気に入りの《ドージェ》に出会えるはず。